平成14年2月定例会 予算委員会  【3月14日(木)・質問概要】

障害者の雇用問題・PFIの活用
(PFIの説明)

 今年度の障害者雇用の主な取り組みは?
 『職業相談』『合同面接会』『職業能力開発』『知的障害者のインターンシップ』『各種普及啓発』等。新たに『職場定着等支援事業-障害者の職域開発や職場定着を支援』『障害者雇用促進モデル地区事業-企業支援のマニュアルの作成やセミナー開催等、障害者の方がひとりでも多く就業できる仕組みづくり』『緊急地域雇用創出特別対策事業-委託先にできるだけ障害者の雇用に勤めていただくようお願いする』などに取り組み、障害者雇用の促進に向け、努力を重ねている。  (雇用対策課)

 
 教育委員会において障害者の実質雇用率が、法定雇用率をかなり下回っているが、特別な理由は?
また、基本的な理由は?
 障害者雇用率算定の対象職員の80%近くが中学高校の教員であり、その中でのみ障害を有する方の割合が少ない。中学高校の教員以外の雇用率で見ると法定雇用率を上回っている。基本的に中学高校の教員に障害を有する方が少ないが、これは免許を有する職種ということで受験者数が極めて少ないという事が要因と考えられる。また、少子化に伴い新規教員の採用数自体が減少していることからなかなか雇用率アップにつながらない。 (安野教育長総務室長)


 では、県教育委員会の採用者数は?また、そのうち障害者は何名か?
 11年度-47人  うち障害を有する方1名
 12年度-41人  うち障害を有する方0名
 13年度-80人  うち障害を有する方0名
 14年度(見込み)-147人 うち障害を有する方1人  となっている。 (教職員課長)


 そもそも受験者数は何人で、障害者の受験者は何名なのか?
 11年度-1,816人  うち障害を有する方4人
 12年度-1,486人  うち障害を有する方1人
 13年度-1,593人  うち障害を有する方4人
 14年度-1,641人  うち障害を有する方2人   となっている。 (教職員課長)


 
 本県だけでなく各都道府県も実質雇用率が低いが、教育の上で、生徒たちが自然と障害者とふれあうことができる事はいい影響になる。現在の低い雇用率をどのように意識し、今後につなげていくのか?
 現在の『点字受験』『拡大文字使用』『手話通訳者』などを含め、個人のプライバシーに配慮しつつ教員免許所有障害者の状況を把握し、受験のPRを行ったり、現場で活躍している障害者の話を大学等で講義するなどの努力をしていく。現在でも、教員免許を持っていない方には特別非常勤講師として、福祉コースのある高校などで雇用している。 (水口副知事)

 県の全庁的な雇用対策について、改めて決意の程を伺いたい。
 昨年9月、全庁各部局から数多くの幅広い提案があり、すぐ事業化できるものなど12月の補正予算案に提示、雇用の創出を図った。また、中小企業対策推進本部で雇用対策も入れた推進体制につくり替え議論している。
関係部局と共同し、県内の企業・経済団体等に協力の要請をし、雇用の確保につながる様々な施策を県庁一丸となって一生懸命やっていきたい。 (水口副知事)




 本県では全国に先駆けてPFI手法をとっていき、事業計画の段階で様々な角度から検討を行った上で選択したものと承知している。その際、直営で建設・維持管理を行う場合よりコスト面で有利であるということが判断材料のひとつになっていると思うが、それぞれの施設ではどのような経緯でPFIを導入し、どの程度コストが削減されたのか?
まず、県立かながわ保健医療福祉大学(仮称)では?
 平成9年度の厳しい財政状況を踏まえ、リース方式の導入を予定していたが、平成11年7月にPFI法が成立したことを受け、維持管理費縮減・効率的な施設管理など、さらなる利点が見込まれたため、PFI方式に移行した。コストの削減は、一定の与件に基づいた試算と考えていただきたいが、現在価値に置き直して、約83億円の低減が試算されたところである。 (横山県立大学開学準備課長)


 次に衛生研究所では?
 県立かながわ保健医療福祉大学と同様に、PFI法の成立を受けリース様式より移行した。低減コストは、現在価値で約41億円と見込まれると試算しているところである。


 次に現代美術館新館(仮称)では?
 PFI法の成立を受け移行したが、本施設は県民利用施設の為、美術館の受付・案内業務・付帯施設であるレストランの運営など民間の経営のノウハウを生かした質の高いサービスを提供できることからPFI法を選択した。コストの削減は、現在価値で約27億円と、試算している。


 最後に海洋総合文化ゾーンでは?
 当施設は、事業者が施設を所有し独立採算で運営する水族館と、県が所有し事業期間を通じサービスの対価を支払う体験学習施設の両施設を一体的に設計・建設・維持管理・運営している。そこでこの事業の特質とし、独立採算の水族館が長期にわたり健全な運営を行うため集客力の向上・資金調達など民間の優れた経営ノウハウが必要であること、体験学習室においても県民のニーズに対応して常に新鮮な企画・展示・情報提供などに民間の能力が必要になることなどからPFI方式を選択した。コストは、現在価値で約6億円の経費の低減が見込まれている。なお、水族館は入場料金でまかなう独立採算事業であり、資金計画については学識経験者等で構成される神奈川県PFI事業者選定審査会において審査を行い、事業の安定性が確保されているとの判断をした。 (なぎさ・相模川プラン担当課長)


 実質的に160億円近い、経費が削減されるという事だが、これから5年程度の期間でPFI方式を検討している事業はあるのか?
 企業庁寒川浄水場の排水処理施設がある。現在、施設の耐用年数から事業期間や施設の所有権の扱いなどの事業方式、脱水処理の方法や汚泥の再利用などの事業範囲について検討を進めている。 (リース・PFI担当課長)


 PFI事業を行うということはコスト面では大変有利な選択だが、後年度の負担が発生してくる。後年度の負担の問題についてはどのように考えているのか?
 毎年度の負担額が適正なレベルとなるよう一定の枠を設けている。PFIを導入した平成11年度から、リース方式と併せ「5年間の施設整備費に係る残高を、1,000~1,500億円」と刷る限度額を設定し、取り組んでいる。なお、現在の状況ではPFIとリースとの合計で約313億円である。 (リースPFI担当課長)


 そうすると、まだまだPFIを活用できるということだが、後年度負担の他にも問題や課題が出てきているのではないだろうか?当局側がどの様な課題を持ち、今後どの様なことを考えているのか伺いたい。
 我々公共側の課題として、国の補助金の取り扱いの問題・行政財産をどの様に長期間貸し付けることができるのかという問題・民間で行うため課税される固定資産税等のため高コストになってしまうという問題・バリューフォーマネー時間と労力がかかるという問題がある。また事業者側からは、総合評価一般競争入札という手法で入札するのが一般的だが、設計から行うため労力・経費がかかってしまい、実際に参入することが難しいという問題がある。以上の課題に対し、国に要望を出したり会議上で発言を行うなどをし、PFI法の改正に結びついたと思う。国庫補助金や財政措置においても検討に入っているようである。もうひとつ県内企業の参加の問題で、従来からの協力企業名簿の報告を受ける際、地元企業参加のお願いを依頼している。現時点では60%~70%ぐらいの地元企業が参加できているとの情報である。 (財政管理課長)


要望  PFIのいろいろな課題について伺ったが、県内の企業が下請けで入っているという小手先の部分では無しに、大手ゼネコンだけでなく県内の業者がきちっとした形で応札できるようPFIを変えていき、県としても県内企業の参加もできるような形の支援をしていただきたい。